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年輪を重ねることはそれなりに愉しい人生 VOL.21 バックナンバー

ジャズ生活55年。日本のジャズ界の発展とともに人生を歩んできた。
バリトンサックス奏者 原田 忠幸 氏
再び、日本のジャズ界で活躍
原田さんがアメリカで一番得たものはなんだったのでしょうか。
原田:アメリカでは、音楽的に上手いだけで終わってしまう人がいくらでもいます。アメリカで成功するためには、いかに個性を出すかが勝負です。たとえば、テレビだと誰が演奏しているか一目でわかりますが、マイルス・デイビスやジョン・コルトレーン、デューク・エリントンバンドなどは、ラジオで音を聴いただけですぐ演奏者がわかるわけです。なぜなら強烈な個性があるからです。アメリカではそれぐらいの個性が必要だということです。アメリカのミュージシャンは上手いのは当たり前。だけど、プラス個性がないと這い上がっていけないということを実感しました。
その後はジャズファンの方はご存じのように、日本で最高のバリトンサックス奏者として活躍されています。
原田:アメリカで学んだことを日本で試すために、僕はすぐに「ザ・ハーツ」を結成したのです。なぜいきなり作ったかというと、今までとは違う、僕がイメージした個性を出したかったからです。それまで日本では考えられなかったトランペット4本、サックス2本という変わった編成のバンドです。また平行して前田憲男さんが主宰する「前田憲男とウィンドブレーカーズ」にも参加しています。このバンドも日本ジャズ界のトップクラスのミュージシャンが集まっていますから、いつも素晴らしい迫力と音色で皆さんが喜んでくれています。機会があったら是非ライブハウスにいらしてください。きっと満足いただけると思います。

帰国後、ザ・ハーツを結成。メンバーは、前列左から(敬称略)、稲葉国光(ベース)、小川俊彦(ピアノ)、篠原国利(トランペット)、中牟礼貞則(ギター)、後列左から、原田イサム(ドラム)、中嶋泰三(トランペット)、伏見哲夫(トランペット)、福島照之(トランペット)、原田忠幸(バリトンサックス)、鈴木重男(アルトサックス)
原田さんが今までジャズ界に貢献されてきたことは紛れもない事実と認識しています。今も現役バリバリのご活躍ですが、これからどのようなお気持ちで活動されていくのでしょうか。

演奏中の「前田憲男とウィンドブレーカーズ」。メンバーは左から(敬称略)、荒川康男(ベース)、前田憲男(ピアノ)、数原晋(トランペット)、稲垣次郎(テナーサックス)、河東伸夫(トランペット)、西山健治(トロンボーン)、斉藤晴(テナーサックス)、原田忠幸(バリトンサックス)、ドラムはその都度違います。

2009年11月1日、FUJITSU CONCORD JAZZFESTIVALにて。左から、杉原淳(アルトサックス)、五十嵐明要(アルトサックス)、原田忠幸(バリトンサックス)。
原田:僕自身プロとして演奏し始めてから、今年(2010年)で55年目を迎えます。これまでご指導、お世話になった先輩(故人を含む)がたくさんいらっしゃいます。現在もプレーをしていられるのは、素晴らしい先輩、同僚に助けられているからです。
 年齢順でいくと、原信夫さんをはじめ、西條孝之介さん、五十嵐明要さん、中牟礼貞則さん、稲垣次郎さん、前田憲男さん、稲葉国光さん、田中彰さん、猪俣猛さん、杉原淳さん、その他大勢の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。少しでも長く楽器を吹いていられるようにからだに気をつけます。

原田:また、海外アーティストでは、フランク・シナトラ、アニタ・オディ、クインシー・ジョーンズ、ナタリー・コールなど超一流のミュージシャンの伴奏もさせていただきました。ちょっとでもミスをすると明日は仕事がない世界ですから、演奏する時のシビアな緊張感は今でも持ち続けています。こうした経験が今に活かされていると思っています。

〈写真右〉1974年6月、フランク・シナトラの武道館コンサートで伴奏を務めた。
原田さんにとってジャズとは?
原田:ジャズと一緒に人生を歩んできたようなものです。親しい仲間と一緒に、好きな曲を思いっきりプレーしている時が僕にとっては至福の時です。これからも吹けるかぎりいつまでも吹いていますよ、僕は(笑)。是非一度ライブ会場にいらしてください。ジャズは愉しいですよ・・・。

親しい仲間と好きな曲を演奏する時が至福の時である。

*本当に長時間有難うございました。益々のご活躍をお祈りいたします。

●本文中の写真はすべて原田忠幸氏にご提供いただいております。

インタビュー後記

原田さんは日本のジャズファンならば、知らない人は少ないだろう。ただ、演奏中の原田さんは日本人離れした風貌と、あの迫力あるバリトンサックスの音色に圧倒されて、近寄りがたい方と思っていた。ところがインタビューでは、巧みなユーモアを交えて面白い、面白い話をお聞きした。さすがに日米を股にかけて活躍された方と実感した。フランク・シナトラやライザ・ミネリなど、多数の外タレの演奏に関わってきたことをお聞きして、それだけで憧憬の眼差しになってしまう。また、アメリカで生活されていた頃の裏話は抱腹絶倒もの。ますますのご活躍をお祈りする次第です。(吉江記)


原田忠幸(はらだただゆき)プロフィール
1936年 7月30日京都に生まれる。
1946年 レイモンド・コンデ氏にクラリネットの手ほどきを受ける。
1955年 『原信夫とシャープスアンドフラッツ』入団。
1957年 『原信夫とシャープスアンドフラッツ』退団。
1957年 『西條孝之介とウエストライナーズ』参加。
     その後、『猪俣猛とウエストライナーズ』に移行。
*スウィング・ジャーナル誌読者人気投票で毎年ベスト5にランクイン。
1966年 渡米。ロサンジェルスでスタジオ関係の仕事を中心に活動。
1970年 ラスベガスを中心にショーの伴奏など、多くの分野で活動。
1971年 自己のバンド『ザ・ハーツ』結成。
1972年 海外アーティストのバンドアレンジ、指揮、伴奏など多くの活動を行なう。
【共演アーティスト】
フランク・シナトラ、ビッキー・カー、マレーネ・デイトリッヒ、トニー・ベネット、フォー・フレッシュメン、アニタ・オディ、ローズマリー・クルーニ、テンプテイションズ、ナタリー・コール、サミー・ディビスJr.、ヘレン・メリルなど多数。 1979年 『前田憲男とウィンドブレーカーズ』に参加。
1994年 『猪俣猛オールスターズ』に参加。
ニューヨーク、カーネギー・ホール、アポロシアターで演奏。現在は日本ジャズ・バリトンサックス奏者の最高峰として、ライブ、レコーディングなどに多忙な毎日である。


TOSHIKO & MODERN JAZZ トシコ& モダン・ジャズ
(2010.1.20リリース、コロンビアミュージック)
ジャズ・アーティストの来日がひとつのピークを迎えていた1964年に、J.J.ジョンソン・オールスターズの一員として凱旋した秋吉敏子が、チャーリー・マリアーノのアレンジにより、松本英彦、宮沢昭、岡崎広志、鈴木重男、原田忠幸、伏見哲夫、日野皓正、鈴木弘ら当時の日本を代表するジャズメンを集めて編成したオールスター・ビッグバンドによるアルバム。

<収録曲>
1. SHOUT シャウト(C. Mariano)
2. LAMENTO ラメント(J. J. Johnson)
3. KISARAZU JINKU 木更津甚句( 日本民謡)
4. SANTA BARBARA サンタ・バーバラ(C. Mariano)
5. LAND OF PEACE ランド・オブ・ピース(L. Feather)
6. WALKIN' ウォーキン(R. Carpenter)
7. ISRAEL イスラエル(J. Carisi - Arr. C. Mariano)
<演奏>
Piano; Toshiko Akiyoshi ピアノ: 秋吉敏子
Bass; Paul Chambers ベース: ポール・チェンバース
Drums; Jimmy Cobb ドラムス: ジミー・コブ
Japan Jazz All Stars 日本ジャズ・オール・スターズ
海老原啓一郎: 指揮/松本英彦: テナー・サックス/宮沢昭: テナー・サックス/岡崎広志: アルト・サックス/鈴木重男: アルト・サックス/原田忠幸: バリトン・サックス/竹村茂: トランペット/森寿男: トランペット/伏見哲夫: トランペット/日野皓正: トランペット/松本文彦: トロンボーン/片岡輝彦: 卜ロンボーン青木武: トロンボーン/鈴木弘: トロンボーン
Recorded at TBS(Tokyo Broadcasting System, Inc.) 東京放送にて録音(1964 年)
PLAYBOY'S THEME Tadayuki Harada
(2009.7.22 リリース、コロンビアミュージック)
日本のバリトン・サックス第一人者、原田忠幸が1968年のはじめに久しぶりにアメリカから帰国してタクト・レーベルに録音した、数少ないリーダー・アルバムの1枚。日本で演奏していた時から我国におけるナンバー・ワンのバリトンサックス奏者だったが、アメリカに渡り、さらに表現の豊かさとニュアンスが加わり、一層磨きがかかった演奏が堪能できるアルバム。

<収録曲>
1. Theme From The Monkees
2. Sunny
3. Cinnamon And Clove
4. A Whiter Shade Of Pale
5. The Look Of Love
6. Going Out Of My Head
7. Playboy's Theme
8. Constant Rain
9. For Me
10. Mercy, Mercy, Mercy
<演奏>
原田忠幸(バリトン・サックス)、鈴木重男、岡崎広志(アルト・サックス、フルート)、三森一郎、金井陽一(テナー・サックス)、伏見哲夫、大久保計利(トランペット)、根本博史(フルート、バリトン・サックス)、今田勝、前田憲男(ビアノ)、滝本達郎(べ一ス)、猪俣猛(ドラムス)、中牟礼貞則(ギター)、瀬川養之助(パーカッション)ウィズ・ストリング・オーケストラ前田憲男(編曲)
1968年5月1日、2日録音 レーベル:タクト(TaktJazz)
モダン・ジャズ・プレイボーイズ/モダン・ジャズ・ショー・ケース+4
(2009.7.22 リリース、コロンビアミュージック)
1961年に、当時の若手のモダン・ジャズ・プレイヤーたちが、50年代から日本で最も愛好されていたモダン・ジャズの名曲を集め、力をこめて演奏したもの。全12曲。テナーの宮沢昭が最年長の34才、バリトンの原田忠幸とドラムの猪俣猛が25才で最年少であるが、何れも実力的には、トップを争う力量を備えていた。

<収録曲>
ブルース・マーチ/モーニン/ドキシー/チュニジアの夜/プリーチャー/ラウンド・ミッドナイト/ジョージズ・ジレンマ/ウォーキン/死刑台のエレベーター(絶望のブルース)(ボーナス・トラック)/ジャンゴ(ボーナス・トラック)/バグズ・グルーヴ(ボーナス・トラック)/危険な関係(危険な関係のブルース)(ボーナス・トラック)
<演奏>
仲野彰(tp)渡辺貞夫(as)宮沢昭(ts)原田忠幸(bs)杉浦良三(vib)三保敬太郎(pf)藤井英一(pf)金井英人(b)猪俣猛(ds)
編曲:三保敬太郎・藤井英一/1961年5月10日TBSホールにて録音/Track9〜12は未発表音源
Midnight Sun 原田忠幸
(2002.9. リリース、Sax)
バリトンの第一人者として君臨して来た原田忠幸のワンホーンジャズがマイナーレーベルのSaxから2002年にリリースされた。ピアノに小川俊彦、ギターに中牟礼貞則、ベースに稲葉国光と超贅沢な布陣。ドラムは若手の高橋信之介という新旧混成のクインテット。よく知られたスタンダードが中心で全13曲、1曲デュオと無伴奏ソロが入る。他に原田がオミットしてギタートリオとソロピアノが各一曲を間に挟む構成。サポート陣の好演と相まったバリトンジャズの優れた逸品。]

<収録曲>
1.Playboy's Theme
2.Angel Eyes
3.Here's Theat Rainy Day
4.These Foolish Things
5.Old Fasioned Blues
6.A Nightingale Sang in Berkeley Square
7.I Loves You, Porgy
8.Festive Minor
9.Midnight Sun
10.Beautiful Love
11.Someone to Light Up My Life
12.Prelude to A Kiss-Skylark
13.Danny's Dream
<演奏>
原田忠幸(bs)小川俊彦(p)中牟礼貞則(g)稲葉国光(b)高橋信之介(d)
(2002/4/24神奈川県民小ホール)


■セント・ジェームス(大阪道頓堀)
公演日:2010.3.13(土)LiveTime 20:00〜 

大阪市中央区道頓堀 1-6-12 ニコ−ビル4F
電話:06-6211-1139 
営業時間 18:00〜20:00(日曜/定休日)
http://www7.ocn.ne.jp/~st-james/
■原田忠幸JAZZ(京都)
公演日:2010.3.14(日)

(プライベートライブ)
■ソネ(神戸三宮北野坂)
公演日:2010.3.15(月) ステージ 18:50〜23:00(4回)

神戸市中央区中山手通1-24-10
電話:078-221-2055
営業時間 17:00〜0:30(日曜0:00)
http://kobe-sone.com/sone.html
■スイングシティ銀座(東京銀座)
公演日:2010.3.22(月・祝) ステージ 18:00〜

東京都中央区銀座6丁目12-2東京銀座ビルディング
電話:03-3573-7665
http://www.xx.em-net.ne.jp/~swing/
■銀座スイング(東京銀座)
公演日:2010.3.24(水) ステージ 18:45〜

東京都中央区銀座西2丁目2番地
銀座インズ2−2F
03-3563-3757
03-3564-1579
http://www.xx.em-net.ne.jp/~swing/
■目黒川さくらフェスタ2010〜ジャズ&ワイン (東京中目黒)
公演日:2010.3.27(土)、28(日) ジャズライブ:14:30〜18:30

目黒川船入場(東京都目黒区中目黒1-11-18)
東急東横線・地下鉄日比谷線「中目黒駅」下車3分
問い合わせ先
(平日)目黒川さくらフェスタ実行委員会事務局(目黒区観光・雇用課内)
電話:03-5722−9553
(土・日)めぐろ観光まちづくり協会
電話:03-5722−6850

目黒川さくらフェスタ2009 
http://www.city.meguro.tokyo.jp/area/kyo_konogoro/h20/20090328/index.html

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「年輪を重ねることはそれなりに愉しい人生」バックナンバー

VOL.1 悔いを明日に残さず、『諦観こそが達観』 柳澤愼一氏
VOL.2 人生は、春夏秋冬の季節のようなもの 辺真一氏
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VOL.4 フランスを語ることで、日本の良さを再認識したい 吉村葉子氏
VOL.5 私が私でないなら、私はいったい何ものであろうか? 母袋夏生氏
VOL.6 Aloha! Hawaii!!“ハワイこそ、我が人生” ラモン・コジマ氏
VOL.7 人生も、“海と空のはざま”そのもの 永井明氏
VOL.8 自分の人生は、自分で決めて好きなように進む 小林洋氏
VOL.9 職人の技は、自分ひとりのものではなく、借りたもの(親方や先輩に教えられたこと)は必ず返せ(後輩へ伝えなさい) 和田三郎氏
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