




「この世に生きているものは、必ずいつか終わる」―誰の言葉だったかは忘れてしまいましたが、私たち人間はどんなに若い人でもいつか必ず「死」を迎えます。人の一生―それは誕生から死亡までの一連の時間の流れです。法治国家に生まれたからには、法律に基づき生活をするのが義務でしょう。「コンプライアンス」(法令遵守)という問題も最近、盛んに問われています。「税」も法律です。そしてその法律は、人の誕生から死亡までずっと関わりあっていきます。
相続税は、人の死亡の時点で初めて対象となります。死亡した人を被相続人、そして被相続人の財産を引き継ぐことができる人を相続人と言います。この相続人は、法定相続人と実際の相続人に区別されます。


■ 法定相続人について
法定相続人とは、血縁関係を中心にした法律は民法ですが、その法律では、相続人となる人たちのことを言います。標準的なところで自分を中心に考えてみましょう。まず両親がいます。父親と母親です。そして自分には妻がいて、子供が一人いるとします。もし自分が死亡したとしますと、相続人は子供と妻で第一順位となります。そして自分には子供がいないとしますと、相続人は両親と妻で第二順位となります。また、自分には子供がなく、妻がいて、兄弟がいる、そして両親はいないとしますと、相続人は兄弟と妻で第三順位になります。
■ 法定相続分について
相続税は、まず被相続人の財産をこの法定相続人が取得したと仮定することから始まります。そして法定相続分と言う取り分が決められています。
第一順位の相続人の場合は、子供と妻が1/2ずつ(図1)、第二順位の相続人の場合は両親が1/3(図2)、妻が2/3、第三順位の相続人の場合は妻が3/4兄弟が1/4(図3)です。







この法定相続分に基づいて、法定相続人が被相続人の財産をまず取得したものとし各法定相続人の税額を計算し、それを合算して相続税の総額を算定します。そのあと本当に財産を取得した者のその取得の割合に応じて、相続税の総額を按分して財産を取得した者の税額を計算するのが、相続税の仕組みとなっています。
さて、以上が相続税の仕組みの概略ですが、当然この計算をする前に、被相続人の財産の大きさを確定させなくてはなりません。 「親父が死んだらいったいいくらの財産があるんだ?」と言う疑問は誰しも持つものでしょう。これを不謹慎と言う言葉で片付けるのは、時代遅れのような気がします。ひと昔前は相続税は残された人の義務という感覚でしたが、今は相続税は生きている人の責任だと思います。
人は誰もいずれ死ぬのです。後々問題を残さないためにも綺麗に死を迎えたいものです。

|