本書は、20年間のパリ滞在経験のある著者による女性の生き方指南書だ。
多くの日本人女性は、結婚して子どもを産むと女であることを忘れ、愛や色気と無縁に生きるが、フランス人女性は、いつまでも女であり続ける。それは高いお金を払って高級エステに通い、ブランド品を身に付けるといった金に物云わせる方法ではなく、仏頂面をやめ、笑顔で優しく夫を家から送り出したり、背筋を伸ばして洗いざらしのジーンズとコットンのシャツを颯爽と着こなしてみたり、日頃のちょっとした気遣いや心持ちから女であり続けようとするものだ。これならリーズナブルだし、誰もが実践可能だ。本書には、フランス人女性に学んだ「女」として人生をエンジョイするためのメソッドがたくさん盛り込まれている。
愛だの恋だの色気だのは、所詮若い輩の専売特許。こんな考えが根強い日本にあって、どこまでこのおフランス文化が通用するかはわからないが、たまにはプチ・フランス人を演じて、「女」に返り咲いた妻を見る夫の反応を観察してみたい。ザンバラ頭で子どものオムツを替え、かつては見つめ合うだけで幸せだった夫とも、いまや目を合わせればいがみ合う。そんな潤いを欠いた日々を送る、日本の妻たちの人生のギアチェンジのきっかけとなる一冊かもしれない。
■吉村葉子プロフィール■
神奈川県生まれ。立教大学経済学部卒業。生活文化研究家。
20年間のパリ滞在経験を通じ、フランスおよびヨーロッパ全域を対象に取材、執筆を続ける。日仏の価値観の相違にスポットを当てたエッセイが好評を得ている。『お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人』(双葉社)、『ラクして得するフランス人 まじめで損する日本人』(河出書房新社)、『結婚しても愛を楽しむフランスの女たち 結婚したら愛を忘れる日本の女性たち』(双葉社)、『わが子を勝ち組にする「ラ・フォンテーヌ」の童話』(講談社)など著書多数。
ピープルvol.4にて吉村葉子インタビュー掲載中!http://www.tontonclub.com/people/vol04/index.html