安東市の西部に、300〜500年前の伝統家屋が立ち並ぶ、村全体が重要民俗資料に指定されている河回村があります。初めて訪れたのにどこか懐かしい風景を見るようです。今回は、韓国伝統を残す村「河回村」を案内します。
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河回村全景。河が村を取り囲むように流れ、村全体を船に見立てている。 |

河回村には、毎日たくさんの観光客が訪れますが、もっと韓国を感じたい方にはぜひ伝統家屋の民宿に泊まってみることをお勧めします。
河回村の中には、伝統家屋をそのまま民宿として開放している家がたくさんあり、部屋は、4.5畳ほどの大きさで1部屋¥2,500ほど。寒さの厳しい冬には、かまどに火を入れて部屋を暖める昔ながらのオンドル部屋となっています。ホテルのように清潔で便利ではなく素泊まりが大半ですが、朝鮮時代の趣や人情を感じられる貴重な体験になるでしょう。
また、韓国客がいない時間帯こそ、本当の河回村が楽しめると思います。
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朝鮮時代の趣が感じられる伝統家屋。 |
洛東河(ナクトンガン)が村を巡るように流れる風光明媚な場所だけに、河が輝き出す夕暮れ風景は見逃せない美しさです。皆が寝静まった真夜中は、まったく音もなく、月明かりが土壁の風景をうっすらと照らし幻想的な世界になります。
都会から離れこの村でゆっくりと過ごして静かな朝を迎えれば、日常のストレスもすっかり消えてしまいそうです。ぜひ河回村で、生きた博物館を体験してみてはいかがでしょうか。
河回村に伝わる伝統文化といえば、仮面劇。これは、巫俗(ふぞく)儀式の仮面劇のことで、12世紀頃より、庶民によって演じられてきました。両班に対する庶民の不満を、ユーモアたっぷりに表現していて、見る物の笑いを誘います。観光シーズンの週末には、河回村の広場ステージで、仮面劇が演じられるそうです。この仮面劇は20世紀前半に1度途絶えたそうですが、村の人たちの努力によって30年ほど前に復活したそうです。
河回村の入口には仮面製作者が建てた河回洞仮面博物館があり、約200坪の展示室に500点の世界のお面がずらりと展示されています。仮面劇の世界をのぞいてみるのも面白いです。毎年秋に行われる「安東仮面劇フェスティバル」は、今では韓国内でも最大級を誇る祭りになっているそうです。
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島本美由紀(しまもとみゆき)プロフィール

1975年生まれ。韓国人の父と日本人の母の間に生まれ、幼い頃から韓国料理・文化に慣れ親しんで育つ。韓国料理教室「さらみ」主宰他、旅好きな料理研究家としても雑誌やテレビで活躍している。著書『ビューティ・ソウル』(情報センター出版局)、『韓流グルメガイド』(彩図社)好評発売中。旅のエッセイの他、フードジャーナリストとしても執筆多数。

島本美由紀さんのHP http://www.to-dear.com/index.html
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