父は中学卒業後、旅順(りょじゅん)の学校に行きました。ヴァイオリンが少し弾けたようで、そのために横道に逸れずにすんだそうなんです。それで息子にもヴァイオリンをやらせようと思ったらしい、趣味を持つ程度に。ヴァイオリンを3歳から習い始めました。小学校の初め頃までは練習が嫌いでしたが、4年生頃から徐々に好きになって、中学校ではオーケストラ部がありましたので、その頃はけっこう好きになっていました。
しかし、父に音楽家になることは反対されました。「エンジニアになりなさい」と言われて、東海大学の電気工学科に進みました。大学2年のとき基礎的な実験が始まったのですが、まるで興味が湧かなかったものですから、これは続けられないなと・・・。当時東海大学オーケストラ部の指揮者の先生に相談したら、「ヴィオラだったらなんとかなるかもしれない」と言われて、3年に進級するちょうど20歳になったときに、父に手紙を出したんです。「勘当されても音楽家になります」と。東海大学卒業と同時に東京芸術大学音楽学部器楽科に入学して、ヴィオラ演奏家として音楽家を志しました。











