三の丸尚蔵館の所蔵品の中でも、ひときわ異彩を放つのは江戸時代中期の画家、
伊藤若冲(いとうじゃくちゅう、1716−1800)の『動植綵絵(どうしょくさいえ)』という30幅のシリーズ。明治22年に皇室のコレクションに加えられた若冲畢生の大作『動植綵絵』は、さまざまな動植物を色鮮やかに描いたという意味で釈迦三尊像を荘厳するため制作されました。画家はこの連作の完成に40代すべての歳月を費やしています。残念ながら『動植綵絵』は現在修復中のため一般公開されていませんが、今後お披露目される機会があれば、ぜひともこの類まれなる江戸時代の才能の集大成を実見することをおすすめします。